社会医療法人 志仁会 三島中央病院看護部について

 当院は「水の都」三島市の中心部にあり自然に恵まれた素晴らしい環境にあります。
病院の隣を流れる源兵衛川には、季節の花々が咲き、病院を訪れる方に癒やしを与えてくれます。

 看護部では、ナイチンゲール思想を看護の基本とし、患者さんの受ける治療効果が最大に発揮され、自然治癒力が十分に働くための看護実践を行っています。また、突然の病気の発症や悪化に伴う、患者さんやご家族の痛みや不安に寄り添い、その苦痛を癒やすことに努めています。

 高齢化のピークといわれる2040年に向かい、少子超高齢社会が進展する中、看護に求められる役割は更に大きくなっています。看護部では、予防・急性期・回復期・慢性期・在宅の各領域での看護の機能を活かし、また、それらの機能をつなぐための、院内及び地域の様々な専門職種との連携を強め、利用される方々が、住み慣れた地域でその方らしく療養または健康増進できるためのお手伝いをいたします。

 また、全てのスタッフが、専門職として一歩一歩キャリアを積み重ね、患者さんとの看護体験の中で得られる学びや喜びを大切に、いきいきと働き続けられる職場環境作りを目指しています。

社会医療法人 志仁会

三島中央病院

看護部長 菊池真貴子

理念・基本方針

看護部理念

 三島中央病院の看護職員は、患者さんが安全かつ確実に治療が受けられ、自然治癒力が十分に働くように最良の条件を作り出すように援助します。
また、地域の健康への期待と治療の発展に寄与できる専門職としての看護実践を目指します。

 

看護部の基本方針

・私達は、患者さんの安全を守るためのルールを遵守し、診療チームの一員として協働します。

・私達は、「ナイチンゲール思想」を基に患者さんの生活を創造的且つ健康的に整え、
患者さんの『持てる力』が十分に発揮できるように生活過程を整えます。

・私達は、患者さん・ご家族の痛み・辛さ・心配や不安を表出できる環境作りと、それを
軽減するための努力を惜しみません。

・私達は、患者さん・ご家族の疑問点等に対して、理解して頂ける言葉で丁寧に説明する努力
をします。

・私達は、患者さん・ご家族に『第一級の看護』が贈れるよう、常に謙虚に自己研鑽します。

看護部 組織図

看護部 機能図

2024年度 看護部目標

1 院内外の連携を強化し、地域医療に貢献します

2 確認行動を徹底し、安全な医療を提供します

3 外来看護体制を強化します

4 魅力ある職場を作り、人財の定着を図ります

5 災害への対応力を高める体制を整備します

看護部の活動

看護部ガイドブック

患者のもてる力に焦点をあてた看護

 KOMIケア理論の実践

 (自然治癒力や身体内部の回復のシステムが働きやすい条件を創り出す看護援助)

 KOMIケア理論は、ナイチンゲール看護思想を基にした現代ケア論であり、創始者である金井一薫氏の名にちなむと共に、Kanai Original Modern Inovatinの意味を持ちます。人間の持つ自然治癒力を信じ、失われたものを追いかけず、良いところを探し高める援助。看護の喜びをすべてのスタッフと共有できることを目標に看護実践をしています。

タクティール®ケア

 看護部では、手を使った看護を大切にしています。

 タクティール®ケアは、手や足や背中を優しく触れるスウェーデン生まれのタッチケアです。心地よさやオキシトシン分泌をもたらし、自律神経系のバランスを整えます。また、痛みや吐き気、認知症の行動心理症状(BPSD)やせん妄にも効果があると云われています。院内での受講支援などにより、研修を受けた30名以上の看護師、看護助手が中心となり患者さんに提供しています。

 日本スウェーデン福祉研究所へのリンク → タクティール®ケア(https://jsci.jp/taktil/)

背面開放座位

 患者さんの離床への援助として、背面開放座位保持具Sittan®を用いた病棟内リハビリを取り入れています。寝たきりの状態は無重力状態に近く、身体の廃用(使わないことによる機能低下)を招きます。脊柱を立て、首を自力で保持し、足底を床に着けた姿勢をとることで、身体の機能が回復していきます。また、視界の変化や交感神経への刺激が脳の覚醒を促し、表情が豊かになったり、会話が増えたりします。この様な良い変化を患者さんとご家族、スタッフが共有し看護の糧としています。

院内デイサービス:愛称かるがも

 ご高齢の方の生活リズムを整え、入院生活に楽しみを提供します。規制の多い入院生活の中で、気分転換を図り、その方らしさを表現するコミュニティの場でもあります。病気や入院によるストレスを癒すための時間となる事を願っています。毎週火・金曜日の午後、各病棟から数名ずつの病状の安定した患者さんが集い楽しんでいます。体操、ボール投げ、ゲーム、懐かしい歌を歌った後、嚥下に配慮した美味しいおやつとお茶の時間を楽しみます。看護師、看護助手も患者さんの笑顔に癒やされています。

認知症マフ活用の取り組み

 マフは筒状のカラフルにデザインされた認知症の方の手を穏やかに温かく包むケア用品です。認知症の方が自由に筒型の部分に手を入れたり、心地良く触れる、見るという感覚への刺激により心身の緊張を解きほぐし、安心感が得られます。イギリス発祥のケア用品ですが、日本でも、地域・高齢者施設・病院など様々な場で活用が広がりつつあります。当院でも、看護師や看護助手が手編みで作成し、病棟の認知症患者さんのケアに活用しています。肌触りや色について会話のきっかけとなるなど、患者さんとスタッフとのコミュニケーションツールとしても活躍しています。点滴やバルンカテーテルなどのチューブやオムツなどを触ってしまう方に使っていただくことで、身体拘束をしないことに取り組んでいます。

ICLS研修

 救急医療を担うため、救急蘇生法であるICLS学習に取り組んでいます。

 TSAのICLSコース開催や、院内研修会を行っています。

(インストラクター3名、受講者72名)

災害支援ナース育成

災害時に備え、災害支援ナース育成を行っています。

毎年の防災訓練では、トリアージ訓練を行っています。

地域との繋がりを大切にした関わり

 看護部では、院内外の多職種と連携し、住み慣れた場所での療養生活を続けられるよう患者さん、ご家族と一緒に考え、看護を提供しています。退院後は訪問診療医師、地域の多職種と連携をとりながら療養生活を支援しています。

チーム医療の実践

 NST(栄養サポートチーム)、ICT(院内感染対策チーム)、褥創対策チームでは医師・栄養士・薬剤師・検査技師・リハビリスタッフ・医療ソーシャルワーカーなどと共働し、部門を超えて活動しています。

褥瘡回診

病棟多職種カンファレンス

病棟多職種カンファレンス

ICTラウンド

ナイチンゲール看護論学習会

「金井一薫先生講演」

テーマ:急性期の現場でKOMIケアをどう活用するか

サブテーマ:看護の本質に基づく看護の展開こそ、目指す看護の姿

創始者の金井一薫先生をお招きして看護のすばらしさと実践での活用方法を学ぶ。

ナイチンゲール看護研究所HPへのリンク → (https://nightingale-a.jp/)

地域のニーズに対応する活動

「ふれあい看護」
「高校生1日ナース体験」:患者さんの気持ちを体験しよう

「救急救命士の病院実習」

看護学校実習生受け入れ

「医看工連携・ミシマ」

 日常業務から生まれたアイデア(腰痛防止の為のキャスター付きポータブルトイレ)を実用化しました

「クリスマスコンサート」

看護研究活動

・看護事例研究発表(卒後2年目)
・看護研究発表(各部署)
・院外発表
(日本看護学会・静岡県看護協会東部地区支部 他)
・入院オリエンテーションの看護補助者への委譲
・自然に働きかける1つのかたち
 ~急性期病院にタクティールケアを導入して~
・認知症患者に対する看護者の気持ちと行動の変化
 ~ユマニチュードを用いて~
・牽引中の腓骨神経麻痺予防の為の安楽な姿勢保持の取り組み
・効果的な術前オリエンテーションの方法
・経皮経肝胆嚢ドレナージ挿入患者へのシャワー浴の試み
・退院前訪問が患者に与える影響
 ~訪問前後の気持ちの変化~
・自己管理能力向上に向けた看護を通して学んだこと
 ~糖尿病治療の自己中断により重症化を呈した患者の自宅退院に向けた関わり~
・スキンテア予防策の実践
・酸素投与関連機器使用によるMDRPU発生の実態調査と予防の取り組み
・看護師における接遇の意識調査と接遇向上にむけての取り組み
  第55回日本看護学会学術集会にて施設発表をしました。

魅力ある職場作りチーム

 魅力ある職場をつくるためのチーム活動として、多職種参加のバーベキュー大会や、球技大会、働きがいアンケートによる職場環境の改善などに取り組んでいます。

  <看護部球技レクリエーション会>

 近隣の体育館にて、ドッチボール・メデシングボール・玉入れなどを行いました。親子で参加した職員も。スポーツを通じて、業務を離れた交流により、互いの素顔を知るきっかけになりました。「またやりたい!」という声が多く聞かれ、楽しい時間でした!

各部門紹介